この事例の依頼主
20代 女性
相談前の状況
相談者Cさんは、小さな子どもと夫の3人で暮らしていましたが、夫は、飲酒するとCさんにたびたび暴力をふるっていました(逮捕された事実あり)。Cさんは実家に帰って別居し、離婚を考えていました。
解決への流れ
Cさんから依頼を受けた私は、夫と面談して離婚について協議しましたが折り合いがつかなかったため、家庭裁判所に調停を申し立てました。調停でも、夫は当初離婚に消極的でしたが、Cさんが暴力を受けた際に負った怪我の写真と医師の診断書を提出し、婚姻関係を続けることは無理であることを理解してもらい、訴訟になった場合には高額な慰謝料が認められる可能性についても言及しました。半年ほど調停が続いた後、夫も離婚と慰謝料の支払いに同意しました。また、子どもの親権はCさんとし、夫が養育費を支払うこと、夫名義でかけていた学資保険をCさん名義に移転する財産分与が成立しました。なお、離婚調停と併行して、婚姻費用に関する調停も提起して同時に調停を進め、調停委員の協力もあり、離婚成立前から相当額の婚姻費用を確保しました。
依頼人が夫から暴力を受けており安全に配慮する必要があった事案でしたが、当方も逆上を回避する必要について注意しながら話し合いを進め、納得していただける解決に至ることができ、幸いでした。